【ベンチャー失敗事例(6)】仕事の生産性に対する意識の欠如【Style】

  • 2020.03.19

 設立間もないベンチャー企業では、業歴が長い製造業のような作業標準が確立されているわけではない。まして、3社のように非反復性の高いサービスや業務を行っている場合には、定型的な業務を規定することは困難である。とはいえ、社員の好きなように仕事をやらせると、いきおい仕事量ばかりが増えて業務コストがかさむ傾向がある。 非反復的な業務であっても、ある程度タイプ別に分類することは可能である。そして、 […]

【ベンチャー失敗事例(5)】「人材はHire and Fireだ」という幻想【Staff】

  • 2020.03.16

 営業力不足が課題だと感じたX社のA社長は、世界的に有名なあるデータベースを開発・販売するIT企業から法人営業担当者を2人引き抜いてきた。2人とも前職では高業績を上げて多額のコミッションをもらっていたというので、A社長も大いに期待していた。ところが、X社に入社後の2人の業績は鳴かず飛ばずであった。 大企業では、見込み顧客にアプローチする人、提案書を書く人、技術支援をする人、クロージングを […]

【ベンチャー失敗事例(4)】成果に至る数字の流れが可視化されていなかった【System】

  • 2020.03.12

 X社が見込み顧客を発掘する方法には、大きく分けてX社が開催する人事担当者向けの無料セミナーに参加してもらう、自社HPからサービス内容について問い合わせてもらう、という2つがあった。これらの方法によって獲得した見込み顧客に対して営業担当者がアプローチをかけ、研修の受注を目指す。その案件ステータスは「初期接触」、「提案」、「条件交渉」、「見積提示」、「契約」という5段階に分けられ、各案件が […]

【ベンチャー失敗事例(3)】タテ方向もヨコ方向も分断されていた組織構造【Structure】

  • 2020.03.09

 私が所属していたX社(企業向け集合研修、組織・人材開発コンサルティングサービス)の他に、グループ会社として人材紹介事業のY社、戦略コンサルティングサービスのZ社があったことは既に触れた。だが、社員が最大で50人ほどしかいなかったのに、会社が3つに分かれていたことには問題があった。世の中を見渡せば、50人でようやく1つの部署という企業も珍しくないだろう。 会社が別々になっているせいで、決 […]

【ベンチャー失敗事例(2)】一貫性がなかった戦略シナリオ【Strategy】

  • 2020.03.05

 前職の会社が3社に分かれて3つの事業を行っていたのは、3社がシナジーを発揮し、顧客企業との太いパイプを構築するためであった。具体的には、まずはZ社が戦略コンサルティングという最上流工程を担当する。次に、新規戦略を実現するための組織をZ社またはX社が具体化する。そして、新しい組織に配置する人材の要件(スキル・価値観などの条件)をX社が規定する。人材要件と現在の人員とのギャップを分析した結 […]

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